宇治十帖の上生菓子
4月 源氏物語 第48帖『早蕨』
この春は誰にか見せむ 亡き人の形見に摘める 嶺の早蕨
中の君が詠んだ歌が巻名の由来になっています。
父の法の師だった宇治山の阿闍梨から早蕨や歌が届けられ、
父も姉も亡くした中の君は、それを嬉しく思いながらも、
亡き2人にその春を見せることができないことを嘆きます。
匂宮は、宇治から二条院に移った中の君を大切にしますが、
薫と大君の思い出を親しげに語る姿に、不審の念をいだきます。
登場人物の錯綜する気持ちを、淡いブルーと清らかな白で表し、中にキャラメル桜餡を仕込みました。
不安と期待の混ざる春を、早蕨のお菓子でお楽しみください。
和菓子作家まきのあや が1つ1つ作り上げておりますので、数に限りがございます。
売り切れの際は、ご容赦くださいますようお願いいたします。
留言